ダイナミック・プライシングとは

ダイナミック・プライシングとは、商品価格を時々の状況に応じて変更することにより、高い利益を得ようとする価格戦略のことである。

 

 

ダイナミック・プライシングを導入すると、同じ商品の販売価格が、頻繁に変動することになる。鳳凰レコードでも、この戦略・考え方を導入している。

 

 

具体的には、10円の値下げ戦略や、5%引きのオークタウンによる自動設定、定期的な値上げなどがある。ボーナス時期に合わせたセールや、年末年始、夏休みなどの期間にもセールを行うことがある。販売価格は頻繁に変動している。

 

 

日本のメディアで「ダイナミック・プライシング」という言葉が使われ始めたのは、2017年頃からと言われている。

 

しかし、ダイナミック・プライシングの歴史は古く、1970年代には既に考え方が発表されている。1980年代のアメリカン航空の国内線航空券を始めとして、欧米を中心に「航空券・ツアー料金・高速道路料金・電気料金」などの商材への適用が進み、日本では「ホテル・航空チケット・ネット小売業」等への適用が徐々に進んできている。

 

 

スーパーで、閉店が近づくと、売れ残った商品に半額などのシールを貼って値下げすることで、購買意欲を促すというようなことが行われている。

 

 

これと同じようなことを多くの商品に対し、頻繁に行うことは、作業コストがかかるが、ヤフオクであれば、無料のオークタウンを使うことで問題は解決できる。

 

 

■変動する価格を顧客が受け入れてくれるかどうか

価格変動を「顧客が心理的に」受け入れてくれるかどうかは重要な問題である。

 

 

同じ商品であれば、できるだけ安く買いたいというのが当然であろう。そのような顧客心理には慎重に対応する必要がある。

 

 

航空券、ホテル、観戦チケットなどでは、販売商品の数量があらかじめ決まっているため、顧客も価格変動を意識しやすく、希少性が高いことを正当化するため、ある程度の値上がりは許容するようである。

 

 

アパレル商品の場合は、在庫状況に応じて、シーズン中盤以降に値下げすることがあるが、ある程度の価格変動(シーズン初期の価格が高い)を受け入れるようである。

 

 

企業はシンプルなダイナミック・プライシングの価格決定方法として、競合製品の価格に合わせるという方法をとっているところもある。

 

 

業界最安値を参考にして、同じ価格にするか、最安値より少し高くするなどの価格改定を行う方法である。これはせどりにも通じる方法である。

 

 

アパレル業界では、シーズン物の販売で「マークダウン」(最初の設定から徐々に値下げして販売すること)が行われている。マークダウンは鳳凰レコードでも採用している販売手法である。

 

 

ダイナミック・プライシングを実行するためには、需要の時間的な変化や、競合他社の影響なども考慮して行う必要がある。鳳凰レコードでは、そこまでのマンパワーがないため、定期的なダイナミック・プライシングを行っている。

 

 

ダイナミック・プライシングは、過去の実績を分析し価格設定がされるが、最近ではビッグデータやAIを活用し、日ごとや時間ごとに価格を変動させることも技術的に可能になっているようである。

 

 

しかし、安易な導入は単なる安売りや顧客満足度の低下につながり、利益を最大化するという本来の目的から外れてしまう恐れがあるため、リスクもある。導入しながら、様子をみて再び値上げを行うなど、試行錯誤を重ねる必要がある。

 

 

 

 

 

 

 

 

■ダイナミック・プライシングのメリット・デメリット

【ショップ側のメリット】

・収益の最大化…需要があるときは高収益な販売価格で利益を獲得し、需要が無い時には販売価格を下げ、在庫や廃棄を減らすことができる。

 

【ショップ側のデメリット】

・過剰なダイナミック・プライシングは顧客の反感を買う場合があり、買い控えの原因となる。

 

【顧客側のメリット】

・利用タイミングが合えば、ダイナミック・プライシングによってリーズナブルな価格で商品やサービスが購入できる。

 

【顧客側のデメリット】

・どうしても必要な時に、販売価格が高額であっても購入せざるを得ないという不条理が生まれてしまう。

 

 

■価格を下げることについて

顧客は、「商品・サービス」を購入するとき、必ず2種類の価値を天秤にかけて考えている。

 

 

ひとつはその商品・サービスの「価格」であり、もうひとつはその「価値」である。

 

 

顧客は商品・サービスの価格より、その価値が高いと感じれば購入してくれるが、その逆であれば購入を見合わせる。

 

 

顧客満足を得るためには「価格を下げること」「価値を高めること」の2つの方法しかない。では、どうするか?

 

 

中小企業は、安易に価格を下げてはならないとされている。

その理由

  • あなたの会社で買う理由が簡単に失われる

(競合他社が更なる値下げをしたり、同じ価格でもっと商品の量を増やすなどをした場合、顧客が競合他社に移動してしまう)

  • 値下げする前より量を売らないと利益が出なくなる
  • 値下げしても売れなかったとき、在庫のリスクが発生する

 

このように、安易に価格を下げるという経営判断は、短期的にはよく見えても、結果として会社を危険にさらすことにもなり得るため、慎重な取り組みが必要である。

 

 

しかし、今や割引や値下げは、あらゆるサービス提供者にとって避けられない施策になりつつある。

 

 

情報化が進み、顧客自ら情報を収集、比較、検討して商品やサービスを選ぶ時代になっているため、商品を購入する際には、より安く買えるお店を探したり、インターネットなどを利用してよりお得な買い物をしたりと、顧客に与えられる選択肢は増える一方である。

 

 

値下げされていることで、商品価値の低下を感じ、安いものは買わないという顧客もいれば、一方で、どこでも手に入る同一商品であれば、安くならない商品は買わないという顧客が多いのも事実である。

 

 

値下げをするのであれば、「お試し価格」「まとめ買い割引」「定期的な割引」「季節による割引」などの工夫をすることが必要であろう。

 

 

ただ安くするだけの割引は、お客様から「いつも値下げしている店」という印象を抱かれてしまいカモにされかねない。(鳳凰レコードはよく海外サイトからのカモにされている)

 

値下げだけが魅力のお店として定着しないよう、いつまでも値下げをするのではなく、値下げによってどのような効果がもたらされるかをしっかりと考えながら、目的のある値下げを計画的に打ち出すことが重要である。